変な女とツーショットダイヤルで出会った話

今から半年前くらいの体験になるだろうか。俺にはＭＡＸで１ヶ月ほど口説いていた女がいた。彼女は自称２１歳の女子大学生。喋り方もとても丁寧で初めてコールが繋がった日にＬＩＮＥのＩＤも交換してくれた。

ＬＩＮＥでは毎日馬鹿話をしたりスタンプを送り合って、私も彼女も恋人同士みたいな感じになっていた。

これは出会えるな。私は出会いを切り出すタイミングを計っていた。そして１ヵ月後にデートしないと切り出してみたのだ。彼女からの返事はあっさりと「いいよ」という一言だけだった。そして、成るべくなら週末に会いたいと言っていたので、こちらもテンションが上がった。

初めてのデートはベタだが横浜中華街にしてみた。彼女は中華が大好きと言っていたし、中華街は行った事がないとの事だったから。

待ち合わせ場所には、非常に可愛いちょいギャルタイプの子が居た。スタイルも容姿も上級クラスである事は間違いなかった！ツーショットにもこんな子が登録している時代なんだな。

中華街デート開始。私は彼女の手を引っ張り、混雑している街中を楽しむ。

ふとした瞬間に気づく。あれ？さっきからこの子なにも喋らない。そう、確かに最初出会った時も笑顔だったが、何も言葉を発していなかったのだ？

ん？なんでだろう。

私は彼女に、何時もの声を聞かせて欲しいな。まだ一言も喋ってないよね？こう言ってみた。言っておくが、彼女は決して不機嫌な様子ではない。

私のＬＩＮＥが鳴った。

「あのね、今日はこうして話さない？お願い」

何と真横に俺がいるのに、ＬＩＮＥチャットで話しかけてきたのだ。全く意図が分からない。困惑。とにかく何が何だか分からなかった。彼女には何回もなんで喋ってくれないの？と言ったけどデートが終わるまでＬＩＮＥチャットオンリー。その理由すら教えてくれなかった。

彼女はニコニコと笑顔だし、中華を食べている時も上機嫌だった。手も繋いでくれたし。しかし、若干引いてしまったのは俺だった。

俺は基本的に営業職だしコミュニケーションが大好きだ。流石に一緒に二人で居て、ＬＩＮＥで会話させられるとは思わなかった。

何時もだったら、晩飯も一緒に食って、ラブホでセックス三昧ってのが定番コースなのだが、この日は俺の方から放流してしまった。今でも彼女からＬＩＮＥでまた会いたいなとチャットが来るが既読すら無視している。変わった女だった。